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准看護師になる前に!看護助手として働くメリット・デメリット

さて今日は、「准看護師を目指す前に、ちょっとだけ医療の世界を覗いてみたい!まず看護助手として働いて私の適性を判断できないかしら?」とお考えの皆様に送る回となっております。

何をするにも下調べって大切ですよね。

自分の不安を解消したり、少しでも軽減することができたらどんなに良いか。

でも反対に、下調べしすぎてしまって余計に不安になることもありますよね。

看護助手として働いて准看護師の世界を体感することについて、私目線でお話ししてみたいと思います

「准看護師になりたいから看護助手になる」は少数派

 

当たり前な話ですが、看護助手は准看護師ではありません。

 

  • 准看護師  = 医療行為を行う+身の回りのお世話(ケア)
  • 看護助手 = 身の回りのお世話(ケア)

 

看護助手として働いて身につく技術は、准看護師になってとても役に立ちます。

たとえ、その後に准看護師にならなかったとしても、ここで得た経験は実生活にもとても役に立つと思います。

普通の場合は、「医療の世界をちょっと覗いて、どんなものか試しに見てみよう」くらいの軽い気持ちで働き始めることが多いと思うので、准看護師になりたいから看護助手をしてみたい!と考える人はかなりの少数派だと思います。

普通は准看護師になりたいなら看護学校に行くはずなのです。

でも、そこをあえて看護助手で様子を見ようとするなんてかなりの慎重派。

反対に、看護助手として経験を積む中で看護の世界に興味を持つようになり、准看護師を目指したいと思う人は多くいます。

今回、あえてこのテーマでお話をさせていただくのには理由があります。

それは…、まさに私の勤めている病院で、准看護師になりたいと考えを持ち、看護助手として働いている人がいるからです。

その少数派のために記します。

メリット① 医療のサポートをするための知識や技術が身に付く

 

看護助手は准看護師や看護師とは違いますので、医療行為は行うことができません。

でも、そのお手伝いをすることができます。

オムツ交換、入浴介助、着替え、体位変換、食事介助、車椅子に乗せる・降ろす、車椅子で移動する、歯磨き、髭剃り…挙げればキリがないくらいの様々なケアを行うことができます。

こうしてみると、誰でもできそうなことに感じますが看護助手はケアのプロ集団です。

もちろん看護師もケアを行いますが、断然看護助手さんの方が手際がいいです。

患者さんのことを想って、ケアを真剣にしてくれる看護助手さんには本当に敵いません。

看護師よりも患者さんに近い存在なのではないかなと思いますし、尊敬もしています。

自宅で介護をしている家族の方々も同じようにケアをしますが、知識や経験がなく自宅でこれらのことを行い続けていると不安になったり疲れてしまったり、身体的にも精神的にも負担を感じると思います。

家族みんなで協力して頑張っていても、自分のしていることが正しいのか、これからどうしていけば良いのか、全く見通しのつかない事態となってしまう可能性もあります。

寝返り、寝る時の身体のポジショニング、食事の食べ方、食べさせ方、歯磨きの仕方、うがいの仕方などなど、自分にとって当たり前のことを他人に対して行う時、どうしていいか分からなくなってしまうんです。

なので、准看護師を目指す前に看護助手として働くということはすごく大きな意味があると思います。

状況に応じた対応の仕方を学べ、かつ医療的な知識も少しではありますが学ぶ機会がありますのでメリットが大きいです。

メリット② 実際に准看護師として働くイメージが持てる

 

看護助手として働きながら看護師の働きっぷりを観察することで、自分に重ね合わせてみることができます。

仕事ができる人できない人の区別もつくようになると思います。

この人間観察力は結構重要で、「この人のこんな部分は良いところだな」「この人のこんなところは真似したくないな」「こんな風にすれば仕事がスムーズにできるんだな」ということをしっかり観察して自分の中に取り込むことで、准看護師となったときに仕事がそつなくこなせるようになると思います。

人を見て状況を察知して適切な行動を取ることは、一朝一夕で身につくことではありません。

育ってきた環境も大いに関係があることですが、まず、看護助手として働きながら見るべきポイントは、看護師同士の人間関係です。

よく観察して、本音と建て前を見極める力をつけていきましょう。

また、定時で帰れるんだろうか、残業はないだろうかなど、自分の生活と照らし合わせて働き方を知ることもできます。

もちろん、准看護師免許を取得して同じ病院で働くことができればの話です。

他の病院に就職しちゃうと全く意味ないです。

メリット③ 理想と現実を知ることができる

 

これは見方を変えるとデメリットでもあるのかなぁと思いますが、ここではあえてメリットとして挙げてみます。

看護師は、「医師の隣で微笑みながら診察に立ち、熱を測ったり、注射をしたり、患者さんを車椅子に乗せて外をお散歩してみたり」そんな夢のようなイメージをお持ちの方はいないと思います。

看護師の仕事は、「3K」

今もそんな表現するのかな?

3Kとは = 『 汚い ・ きつい ・ 危険 』

今調べてみたら、「9K」なんてものも見つけました。

上記の3つプラス…

  • 過酷
  • 給料が安い
  • 休暇が取れない
  • 帰れない
  • 婚期が遅れる
  • 化粧がのらない

ひとつひとつ説明しませんが、化粧がのらないとか看護師関係ないような。

夜勤とかの不規則生活のせい?ストレス?

婚期が遅れるとか、ほっといてほしいですよね。

仕事バリバリできて、婚期遅れるなら本望だわ!くらいの強い気持ちを持ちたいものです。

こんな感じで実際に働いてみると、看護師は『過酷な労働のわりに見合った給料をもらえず、休みも少なく、汚く、危険な仕事』であることが分かります。

でも看護助手として働くことで、理想とのギャップをあまり感じることなく准看護師として働くことができるようになるはずです。

逆に、理想とのギャップに耐えられなければ、准看護師を目指すのを諦めるだけです。

学校に入学してしまった後では、金銭的にも手痛い出費となってしまいますしね。

そんな方々は看護師のリアルなことが早く分かって良かったーと安堵することでしょう。

最大のデメリット!時間の浪費

 

どんなことでもそうだと思いますが、物事の奥深さを知ることができるようになるには時間が必要です。

看護師の世界をしっかりと見極める、自分に合っているか合っていないか。

看護助手の立場でそれを計ろうとしても、そのかけた時間に見合ったものが手に入れられるかどうかは分かりません。

それならば、イチかバチか看護学校にとりあえず通ってみる方がよっぽど准看護師に向いているかどうかを実感できると思います。

まとめ

 

私の結論

「時間を惜しまないのであれば、看護助手として働いてから准看護師を目指すのもアリ」

まずは、病院という空気を知ることが大切かもしれませんね。

実際、私は19歳の時に看護学校の先生(看護師)の理不尽な要求に耐えかねて、看護学校をリタイアしていますし。

何事も下調べって大切。