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ずっと同じ病院で働くの?准看護師は転職してこそ活きる資格です

私は准看護師資格を取得してから何度も「転職」を繰り返してきました。

たくさんの病院でいろいろな経験をしてきたからこそ准看護師としてレベルアップすることができたと思うのです。

同じ病院や施設に何年も勤めていると居心地が良くなって、新しい環境へ飛び込むことに躊躇してしまいますよね。

同じ病院に長く努めることもとても良いことだと思います。

ですが、「准看護師として経験を積むために転職は必須」です。

数々の転職を繰り返してきた私の経験談も合わせて、転職のメリット、タイミングなどを具体的にお伝えしようと思います。

転職するメリット


最大のメリットは何と言っても『経験値UP』です。

技術・知識の向上


准看護師でも、大きな病院に就職できれば定期的に部署変更があったりするので、技術や知識は否応なしに伸びていくでしょう。

以前もお話しましたが、准看護師だと規模の大きな病院に就職するのがなかなか難しいのです。

『環境が人を作る』ですね。

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そこで『転職』の力が発揮されます!

准看護師の経験値UPには転職は欠かせないと身をもって感じています。

仮に個人クリニックに勤めていたとしても、ずっと同じクリニックで働いている人と、様々なクリニックを転々としている人とでは後者の方が圧倒的にレベルが上です。

同じ仕事でも、病院によってやり方は様々。

ずっと同じやり方で刺激を受けずに仕事をしていたら、それ以外の考え方ができなくなってきます。

それでなくても、正看護師と比べ知識と技術が劣っている准看護師ですから、そこを自力で底上げする努力が必要であり転職は必須だと思います。

何事にも動じない精神力が身に付く


精神力はかなり鍛えられます。病院にはいろんな人がいますからね。

女の世界ですからいじめに近いことも頻繁にあります。

でも、転職をしてたくさんの経験値を積み、良いことも悪いことも分かるようになったことはすごく良かったと思います。

准看護師をしていて何が精神的にきついかというと、『医師との関係』『看護師同士の関係』です。

仕事に対するストレスなんてありません。

仕事は自分が覚えれば済むこと。

患者さんやその家族に対しても全くストレスを感じたことがありません。

せっかく入職した新人看護師がすぐに離職してしまうのは、完全に人間関係にストレスを抱えているからだと思います。

本来ならば温かく指導するべき先輩が、右も左も分からない新人に辛く当たることも多いのでしょうね。

仕事を教えてもらえない → 仕事が覚えられない → 仕事が終わらない → 残業ばかりになる → 仕事が楽しくない → 辞めたくなる

もう負のループです。

そんなドロドロした世界を転職しながらいくつも見続ければ、そりゃ精神力も鍛えられるというものです。

良い医師、良い病院、良い看護が分かるようになる


素晴らしいメリットですね。

もちろん、『良い』の定義も人それぞれなのでそこは何とも言えませんが、確実に人を見る目は養われると思います。

私が昔働いていた病院は、建物がすごく古くて病室のドアはノブ付きの押して開けるドア。

さらに天井も低く照明も暗い。夜勤の巡視は恐怖でした。

そんな病院に勤めていたのですが、ここで私は今までの考えをひっくり返される衝撃を受けました。

それは…『病棟の看護師全員が患者さんのために働いている人ばかりだった』こと。

何を当たり前のことを…と思いますよね。

しかし、残念ながら『患者さんのために』と思って働いている看護師はとても少ないのが現実です。

病院という環境は特殊で閉鎖的なので、看護師の感覚が普通と違うことも多く、段々麻痺してしまうのかもしれません。

看護師なんてそんなものだと思っていた私にとって、職員が一丸となって『患者さんのために』と働きかけている姿は本当に衝撃でした。

そこから、私の看護観もだいぶ変わりましたし、准看護師としてどうあるべきかを真剣に考えるきっかけになりました。

ただ、働いている人の質や考え方は非常に良かったのですが、建物の構造や諸々の記録物、処置などの技術的な面、その他数多くのことが古かったので、そこが改善されたらもっと良い病院になるのに!と思っていました。

結局、人間関係とは違う面で働きにくさを感じ辞めてしまったわけですが、この病院で働いていなければ『患者さんのために』の本当の意味を一生気付かずに過ごしていたかもしれません。

准看護師でも正看護師に負けない気持ちを育てることができる


経験値を積んでしまえば、正看護師であろうと准看護師であろうと関係ありません。

私はそう思って准看護師として生きてきましたし、そのための勉強も独学で頑張ってきました。

病院を転々とする度に知らないことに気付き、その疑問をその都度解決していった結果が今の私です。

そういう積み重ねが大切なんだなということをぜひ准看護師のみなさんにお伝えしたいなと思います。

そもそも正看護師と准看護師の資格は優劣で区別されているものではなく元々完全に違う資格なので、『准看護師=看護師より下』ではないので准看護師資格に誇りを持ちましょう。

転職のタイミング


精神的ストレスの多い看護師の世界。

入職してみないと人間関係や働く環境も分かりません。

でも、ここでお伝えしたいのは、『どこの病院に就職しても、結局大なり小なりいろんなストレスがある』ということ。

それならば、入職してすぐに『新しい環境に馴染めない…辛い…』と諦めるのではなく、少し頑張ってみましょう。

もちろん、その辛い時間は入職後すぐには改善されませんが、転職しても結局同じことなのです。

私のおすすめは『3年』ですね。

石の上にも三年という言葉もありますが、3年くらいで大体慣れてきます。

そのまま惰性で働き続けるのもありですが、准看護師として成長したい気持ちがあるならば勇気を出して転職してみましょう。

そして、その後も2、3年のペースで経験したことのない診療科へ転職してみてください。

それを繰り返していたら、バリバリ仕事のできる看護師に負けない准看護師になれるはずです。

経験こそ、これからの准看護師の生きる道!

准看護師の転職、強くおすすめします。